61日目(更新72回目)のヤツ。
<病んでるんじゃない。魔力が抵抗したんだ
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戦いの音、そこに響く声。
「おーーーい!!」
フィチーは大声を出して、探していた。
先の偽葉との戦闘は苦戦もせず、すぐに葉が消えて終わった。だが――
「一体、どーしてはぐれてしまったんだろ・・・」
その短かった戦闘の最中にフィチーはガルたちとはぐれてしまったのだ。
はぐれた後、ずっと探しているが周りには戦っている人や休んでいる人だけで、ガルやおっさん、レイ、セリの姿は見えない。
ガルたちを探しながらもフィチーは考えていた。
最初の偽葉との戦闘後に感じた変な感覚。
その感覚は日に日に少しづつであるが増していった。
今はその感覚に気持ち悪さを感じるようになってきた。
さらに昨日現れた一番最初に島で会った旅人。
その人が言った言葉も気になった。
感じる『気持ち悪さ』と旅人が言った「この世界もそろそろ終わる頃」。
この出来事はこれからよくないことが起こる、としか思えなかった。
もしこの世界が終わってしまうのなら――
「今この世界にいる俺たちは一体・・・」
そんな不安を呟きながら周りを見渡していると、落ち着いた声が聞こえた。
声のほうへと目を向けると、前よりも髪が長いシュノーンがいた。
近くには緑色の生物と3つの顔を持った犬がいる。
どうやら、キョロキョロ見渡している姿を見て話しかけてきたようだ。
フィチーはシュノーンに事情を説明した。そして、ガルたちを見かけなかったのか訪ねた。
彼は少し考えたあと、「見かけていない」と答えた。
こんなに人が多い場所だ。見かけたほうが珍しいだろう。
それでも、フィチーは少し落ち込んだ。
「そか・・・あ、もしガルたちを見かけたら、ここにきたこと言ってくれるか?」
少しトーンが落ちた声でそう頼むと、シュノーンと別れて再び探し始めようとした。
が、呼びとめられた。彼はいつもどおりの落ち着いた声で続ける。
「・・・フィチー、体の調子は・・・大丈夫?
君の中の・・・魔法の欠片、とでも・・・言うのかな。それが、ブレている・・・」
「ん・・・?
確かに変な感じはあるけど・・・それよりブレているって?」
シュノーンの言葉にフィチーは首を傾げながら聞き返す。
ブレているって何だろう?
「君の・・・魔力と、違う匂い・・・。傷から漏れる、魔の匂い・・・。
もしかしたら・・・”緩んで”いるの、かも・・・しれないね?君の、記憶の壁、障害物・・・」
「うーん・・・それって魔法が解けそうって言うことなのか?」
「簡潔に・・・言えば、そうなる」
「魔法が解ければ記憶が戻るのか?」
記憶喪失の原因はわかっている。それは魔法がかかっているため。
もし、その魔法がシュノーンが言う”緩んで”いて、解けることがあれば――
だから、その話にまるで食いつくように質問をした。
「・・・どうだろうね?原因が、残留している・・・魔法ならば。
完全に解けるかも、ちょっとね」
「・・・シュノーンでも難しいのか・・・」
「何せ、この状態・・・だから。自分の・・・世界だったら、綺麗に消せる、けど・・・。
今から・・・戻ってとか・・・そんな事、してる、場合じゃないしね」
完全に解けるかわからないと聞き、少し落ち込んだ。
だが、今はシュノーンの世界に行って帰ってくる暇はないだろう。
フィチーはうなずく。
「だよな・・・この木をどーにかしないと」
「ただ、この木を止めるのに・・・どれだけ、かかるかは分からない・・・。
・・・けれど、前と同じように・・・荒治療ならば・・・出来る、かな。
まだ、葉が落ちる時間でも・・・無いから・・・」
荒治療なら1回受けたことがある。
そのときは同じ夢を見ていてシュノーンに相談して治療を受けた。
・・・すごく痛かったことを覚えている。
フィチーは少し悩んだ後、
「・・・・・・やってもいーのか?」
と彼に聞いた。
彼は変わりなく答える。
「・・・後で、どうなっても良いのなら」
あの痛みはかなり嫌なものだ。
それに今の状況を考えると自ら危険に飛び込むことになるとフィチーもわかっていた。
今やらなくても後の時間があるのならできるだろうし、
緩んでいるのなら自然に解けることもあるかもしれない。
それでも――
「・・・シュノーンが大丈夫ならやってほしい。
俺は・・・・・・ホントの俺を知りたいから」
それでも、本当の自分を知りたかった。
もし、この世界とともに終わるのなら、先の時間がないのなら・・・
自分のことをどうしても知りたかった。
だから、フィチーはいつになく真剣な顔でそう答えた。
そしてすぐに緊張を緩ませ、
「それにまだ時間あるだろーしな」
シュノーンに向かって笑顔を見せた。
「じゃあ・・・早めに、始めようか。・・・死んだら、生き返らせてあげるから。安心してね・・・」
「ああ、わかった・・・!」
*練習試合に続く!*
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はぐれた原因:
おっさん(ENo.2270サブ)のパンデモ弾幕(
・・・いや、おっさんが書いているんだからそれが原因なんだろうy(ry
それはともかく、はぐれたフィチーは(なんだかんだあって)治療を受けることに。
・・・傍から見たら、余裕しか見えない。(
これでも、フィチーは焦っているんだよ。軽く絶望視してるんだよ。
だからこそ、自分のことすら知らないまま終わるのは嫌だったんだよ!
んで、それで・・・結果はというと。
ミニデビルに囲まれながら終わりましたとさ(
魔の暴走後、何故かボコスカ叩くというミスをおかしてしまった。
まぁ、うまく働いたにしろ単体攻撃だったらどうしようもなかったよ。うん。
さてと・・・治療結果を急いで書かないと・・・!
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戦いの音、そこに響く声。
「おーーーい!!」
フィチーは大声を出して、探していた。
先の偽葉との戦闘は苦戦もせず、すぐに葉が消えて終わった。だが――
「一体、どーしてはぐれてしまったんだろ・・・」
その短かった戦闘の最中にフィチーはガルたちとはぐれてしまったのだ。
はぐれた後、ずっと探しているが周りには戦っている人や休んでいる人だけで、ガルやおっさん、レイ、セリの姿は見えない。
ガルたちを探しながらもフィチーは考えていた。
最初の偽葉との戦闘後に感じた変な感覚。
その感覚は日に日に少しづつであるが増していった。
今はその感覚に気持ち悪さを感じるようになってきた。
さらに昨日現れた一番最初に島で会った旅人。
その人が言った言葉も気になった。
感じる『気持ち悪さ』と旅人が言った「この世界もそろそろ終わる頃」。
この出来事はこれからよくないことが起こる、としか思えなかった。
もしこの世界が終わってしまうのなら――
「今この世界にいる俺たちは一体・・・」
そんな不安を呟きながら周りを見渡していると、落ち着いた声が聞こえた。
声のほうへと目を向けると、前よりも髪が長いシュノーンがいた。
近くには緑色の生物と3つの顔を持った犬がいる。
どうやら、キョロキョロ見渡している姿を見て話しかけてきたようだ。
フィチーはシュノーンに事情を説明した。そして、ガルたちを見かけなかったのか訪ねた。
彼は少し考えたあと、「見かけていない」と答えた。
こんなに人が多い場所だ。見かけたほうが珍しいだろう。
それでも、フィチーは少し落ち込んだ。
「そか・・・あ、もしガルたちを見かけたら、ここにきたこと言ってくれるか?」
少しトーンが落ちた声でそう頼むと、シュノーンと別れて再び探し始めようとした。
が、呼びとめられた。彼はいつもどおりの落ち着いた声で続ける。
「・・・フィチー、体の調子は・・・大丈夫?
君の中の・・・魔法の欠片、とでも・・・言うのかな。それが、ブレている・・・」
「ん・・・?
確かに変な感じはあるけど・・・それよりブレているって?」
シュノーンの言葉にフィチーは首を傾げながら聞き返す。
ブレているって何だろう?
「君の・・・魔力と、違う匂い・・・。傷から漏れる、魔の匂い・・・。
もしかしたら・・・”緩んで”いるの、かも・・・しれないね?君の、記憶の壁、障害物・・・」
「うーん・・・それって魔法が解けそうって言うことなのか?」
「簡潔に・・・言えば、そうなる」
「魔法が解ければ記憶が戻るのか?」
記憶喪失の原因はわかっている。それは魔法がかかっているため。
もし、その魔法がシュノーンが言う”緩んで”いて、解けることがあれば――
だから、その話にまるで食いつくように質問をした。
「・・・どうだろうね?原因が、残留している・・・魔法ならば。
完全に解けるかも、ちょっとね」
「・・・シュノーンでも難しいのか・・・」
「何せ、この状態・・・だから。自分の・・・世界だったら、綺麗に消せる、けど・・・。
今から・・・戻ってとか・・・そんな事、してる、場合じゃないしね」
完全に解けるかわからないと聞き、少し落ち込んだ。
だが、今はシュノーンの世界に行って帰ってくる暇はないだろう。
フィチーはうなずく。
「だよな・・・この木をどーにかしないと」
「ただ、この木を止めるのに・・・どれだけ、かかるかは分からない・・・。
・・・けれど、前と同じように・・・荒治療ならば・・・出来る、かな。
まだ、葉が落ちる時間でも・・・無いから・・・」
荒治療なら1回受けたことがある。
そのときは同じ夢を見ていてシュノーンに相談して治療を受けた。
・・・すごく痛かったことを覚えている。
フィチーは少し悩んだ後、
「・・・・・・やってもいーのか?」
と彼に聞いた。
彼は変わりなく答える。
「・・・後で、どうなっても良いのなら」
あの痛みはかなり嫌なものだ。
それに今の状況を考えると自ら危険に飛び込むことになるとフィチーもわかっていた。
今やらなくても後の時間があるのならできるだろうし、
緩んでいるのなら自然に解けることもあるかもしれない。
それでも――
「・・・シュノーンが大丈夫ならやってほしい。
俺は・・・・・・ホントの俺を知りたいから」
それでも、本当の自分を知りたかった。
もし、この世界とともに終わるのなら、先の時間がないのなら・・・
自分のことをどうしても知りたかった。
だから、フィチーはいつになく真剣な顔でそう答えた。
そしてすぐに緊張を緩ませ、
「それにまだ時間あるだろーしな」
シュノーンに向かって笑顔を見せた。
「じゃあ・・・早めに、始めようか。・・・死んだら、生き返らせてあげるから。安心してね・・・」
「ああ、わかった・・・!」
*練習試合に続く!*
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はぐれた原因:
おっさん(ENo.2270サブ)のパンデモ弾幕(
・・・いや、おっさんが書いているんだからそれが原因なんだろうy(ry
それはともかく、はぐれたフィチーは(なんだかんだあって)治療を受けることに。
・・・傍から見たら、余裕しか見えない。(
これでも、フィチーは焦っているんだよ。軽く絶望視してるんだよ。
だからこそ、自分のことすら知らないまま終わるのは嫌だったんだよ!
んで、それで・・・結果はというと。
ミニデビルに囲まれながら終わりましたとさ(
魔の暴走後、何故かボコスカ叩くというミスをおかしてしまった。
まぁ、うまく働いたにしろ単体攻撃だったらどうしようもなかったよ。うん。
さてと・・・治療結果を急いで書かないと・・・!
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