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雲が覆った空が見える森。
彼は息を切らしながら走り続けていた。
進んでも進んでも、変わりのない森だった。
突如、3人が茂みから飛び出し襲いかかってきた。
しかし、彼は動じずに抜刀し、剣を振るう。
やがて立っている者は彼だけとなった。
彼は立ち止り、周りを見渡した。
灰色の雲、緑色の森、そして、赤――
しかし、いくら見渡せど彼が求めるものはいなかった。
彼は一、二度、剣を振ると鞘に収め、再び走り出した。
いくら、走り続けていたのだろうか。
目の前に開けた場所が見えた。
彼はゆっくりと減速してゆき、茂みに隠れその場所を覗いた。
そこには遺跡らしきものが見えた。
周りには人らしき影はいない。
彼は茂みから出ずにずっと遺跡の方を眺め続けた。
まるで何かを待っているかのように。
ふと、横から銃らしき音が聞こえた。
彼は驚き、聞こえた方向へ向く。
その瞬間、
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「・・・ッ」
フィチーは見た夢に思わず飛び起きた。そして、慌てながら周りを見渡す。
周りには大きな樹とシュノーンがいる。
周りを見渡した後、自分の手を眺め、
「・・・俺・・・は・・・・・・」
呻くような声で呟いた後、フィチーは黙り込んでしまった。
たった今、見た夢。
それが蘇った記憶。
記憶が少しでも戻ったから嬉しいはずなのに。
それなのに、はっきりした記憶はぼんやりとした夢よりも苦しかった。
だんだん苦しく、息がしずらくなっていった。
そんな苦しさに彼はいつの間にか泣いていた。
体を強張らせても、目を強くつぶっても、止められることもできず、彼はしばらく泣き続けた。
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まさかの剣修得。
あれですね。
前書いた
夢が詳しくなった感じが今回のヤツね・w・`
一体、彼は何をしていたんだろうね・・・?
あ、ちなみに「その瞬間」の後の空白はミスじゃないぞ
この空白、どう理解するかだね・・・